夫への宣言と学びの始まり【私のメイクストーリー③】
前回のストーリー
鏡に写った自分を見て愕然とした瞬間【私のメイクストーリー②】
私、やりたい!夫に宣言した結果
軽い気持ちで訪れたイメージコンサルタント養成スクールの説明会。
私は、そこで出会った校長の眩しさと、楽しくて、キレイになれる仕事への憧れ、やってみたい!という気持ちで胸が高鳴っていました。久しぶりに感じる、ワクワクする気持ち。
もうすでにスクールに入学することは心の中ではほぼ決めていて、その帰り道、それをどう夫に話すか?で頭がいっぱいでした。
というのも…
スクールの受講料が当時完全なる専業主婦だった私にとってはとんでもなく高い金額だったからです。
今思えば、ちょうど払えるだけの結婚前からの貯金があり(!)結局はそこから出したのですが例えそうだったとしても、大金をはたいて主婦の私がスクールに通うことは夫にとても言いづらいことで、抵抗がありました。
でもその夜、意を決して夫に思いを伝えました。
案の定、自分の知らない、そして興味がない世界だけに夫は怪しんできたというか、最初は不審がって?いました笑
何しろそれまで私が本当にスッピン風メイクで文字通りナチュラルな人だったので、そんなことをやりたいと言い出すことが意外すぎたんだと思います。
ショッピングが好きなことは知っていましたけどね。
そして私自身も、私がそんなこと言い出したら夫はどんな反応するだろう?と、ドキドキしていました。
でも最終的には、
と、言ってくれ、晴れて正々堂々と?笑スクールへの入学を申し込むことになったのです!
今考えれば、夫にそれを伝えることに何をそんなにドキドキ怖れていたのだろう?
と、思うのですが。。。
ちなみにその当時は長女の高校受験真っ最中も真っ最中!本命の試験を控えている頃でした。
スタートは、最も苦手なところから
さて、受講料も無事支払って入学が決まり、いざ学びがスタート!
と、意気込んだはいいものの、最初の授業がなんと、もっとも苦手意識があったメイクでした。
前にもお伝えしたようにそれまでの私のメイクは
日焼け止め、ファンデーション、眉毛(ほぼなぞるだけ)アイシャドウ(ほとんど見えないブラウン)
以上、笑。
チークやリップはつけたりつけなかったり。アイラインなんて引いたことなかったですし、ビューラーも持っていませんでした!
もう、道具の固有名詞もよくわかっていないレベル。
一体何をするのか、想像すらつかない状態でした。
メイクの先生と言ったら華やかで主張が強そう?みたいな先入観もあり
どんな先生だろう、とググりました笑
それまでずっと、地味な自分に自信がなく、華やかな女性への謎の苦手意識があったのです。
デパートの化粧品コーナーに行かなかったのもそのせいかもしれません。
華やかでキレイな女性を見るとどこかで劣等感を感じてしまったり引け目を感じてしまったり緊張してしまったりしていました。
人は見た目で決まるんじゃない!そう思っていたはずの自分こそが人を見た目で判断していたのです。
メイクの初授業当日は緊張で手に汗握っていました。
しかも、ちょうど初回の講義の日程に都合がつかず、いきなりこれまたマンツーマンでの受講ということになってしまい。。。(今思えばそのためにわざわざ日程を組んでいただいて、本当にありがたいことだったのですが)
とにかく、何に使うのかよくわからない道具を一通り揃え、自分には不相応なのではないかと思える、使いこなせるのかという疑問しか浮かばないずらりと並ぶメイクブラシ一式を手に
教室のドアを開けたのでした。
緊張してドアを開けた私を待っていたのは、華やかだけどとっても気さくな関西弁を話すメイクの先生。
大きく口を開けた太陽のような笑顔で、私をリラックスさせてくれました。
世の中には、キレイな女性がいっぱいいるんだなぁ。
キレイな女性、というのももちろんそうですが、キレイにしている女性。
こんなにきちんとメイクしてお洒落している女性を間近にみたのは、久しぶりだったかもしれません。
それまでは、良くも悪くも、子育ての世界にどっぷりと浸かっていましたから。
子育て中の主婦は、そんなにしっかりメイクしたりヒールを履いたりお洒落している人は少ないです。
目立ちすぎたり浮いたりしたくもないし、服に関しては汚したら嫌だというのもありますし。
住んでいる場所柄、キレイにしてるママはいましたが。。。
それでもやっぱり子育てが忙しくてそこまで手をかけていられない。それが当たり前の世界に生きていたのです。
服はオシャレでもメイクはナチュラル、という方が今思えば多かったかもしれません。
そもそも自分がメイクをほぼしていなかったので、そのことにすら気づいていませんでした。
このあと私はさらに多くの素敵女性たちと出会うことになり、その度に自分の地味さに劣等感というか、残念さを感じながらも
私ももっと華やかになりたい、素敵になりたい、憧れの存在になってみたい!
と、(言葉にはしていなかったけどきっと心の中はそうだったと思う)
メイクの学びに必死に?いえ、夢中になっていくのでした。
それは学びであり、練習でしたが、それまで経験してきた努力や根性、義務感を伴うものではなく、
ただただ楽しい!もっとやりたい!もっと知りたい!
という、やらずにはいられない、過ごしたくて仕方ない時間でした。
今までのメイクは何だった?
初めてのメイク授業ではまず基礎を学びます。スキンケや下地を塗るときに手を動かす順番。
ファンデーションを塗る方向。
場所、用途によって変えるブラシの種類
プロだから当たり前なのですが、こんなに細かく決まっているのー?!と驚きの連続でした。
メイクってこんなに理論立ててするものなんだ。ちゃんとやるとこんなにも違うんだ!
自分が今まで「メイク」と思ってしていたものとは全く違う概念がそこにはありました。
(そこからさらに奥深い世界に入っていくのですが…)
そして、初めての授業でいきなりモデルさんへのメイク実践。
初めて人の顔に触れるときは緊張で手が震え…
ということは実はなく、意外と抵抗なくできたことが自分でも驚きでした。
思えば昔から、本番に強いというか度胸があるのは強みかもしれません。
初めてメイクを教えてくれた朋子先生。何回目かのメイクの授業のとき?眉毛が割とちゃんと描けているので初回ではないはず笑
授業が終わる頃に部屋に入ってきた校長先生とメイクの先生との会話で
「美香さん全然余裕でしたよ?!手が震えたりもしないで、モデルさんにメイクできました!」(自分がどう手を動かしているかさえよくわかっていませんでしたが)
「すごーい!有望!」
なんて褒められて、ちょっと得意げになっていた子供のような私ですが、
その次の授業で、またその芽生えかけた自信を引っ込ませることになるのでした。